2014年 11月 16日
吹屋見てある記 その1 ベンガラの村 |
岡山県の西北の山間に、高梁市成羽町があります。
標高500メートルの山村は、かつてベンガラと呼ばれる
工業原料の一大産地でした。
ベンガラは、同じ山村の銅山から掘り出される、不要で捨てられた石を
精製することで得られ、当時の漆器、塗料の原料として重宝されていました。
酸化鉄と呼ばれる、その鮮やかな赤色は、ベンガラ色とも呼ばれ
工芸品の着色剤として、またその安定性の高さは建物を保護する
塗料の原料として、全国に名を馳せました。
京都の建物にも使用され、朱色の鮮やかを今でも保ち続けています。
吹屋ふるさと村には、ベンガラで栄華を誇った町並みを今でも
密かに伝えようとしています。
by ikurico
| 2014-11-16 11:39
| EOS-6D